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死に数学は効かない

あらゆることを。

流体

君は流れる体を持っている

まるで液体のようにするすると掌から抜け落ちる

笑顔すらも一瞬で流れさせる

誰も君の受け皿を作ることはできず

君はいつも独りで流れている

壊れた受け皿に寄り道しては

自分の雫をほんの少しだけ残していく

本当は覚えていてほしいことを知ってなお

一滴の自分しか救えないのだ

私は君の受け皿を完成させたい

歪で壊れているとしても

私は君を一瞬でも残らず受け止めたい

君はそれを望まないだろうか

私は君を忘れたくない

すり抜けていく君を眺めるだけの私は

液体にはなれない

棘を生やして君を守ろう

中を磨いて住んでもらおう

君の笑顔を失くさないうちに

流れる君を受け止めよう

それが不可能だとしても

私はそれでも