読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

死に数学は効かない

あらゆることを。

お馬鹿さん

「どっちつかずのお馬鹿さん。一体どこへ行くんだい?どっちへ行っても灰色さ。」

「灰色なんてまっぴらごめん、私は黒か白がいい。混じりけなんか糞喰らえ。」

「まあまあそこまで言いなさんな。灰色は灰色なりに生きているのさ。混じりけに自己を見出すお馬鹿さん、たいそう君とお似合いだ。」

「似合うだなんて失礼な。私はこれでも生きてきた。彼奴らに何が解るものか。小数点以下は切り捨てだ。私は誰も許さない。私は誰にも許されない。」

「立派な意思だ、見上げたものだ。役に立たないゴミだがね。お馬鹿さんには解るまい。この世の理屈、この世の了解。君には何も見えてない。飛んで火に入る夏の虫、到底生きては行けまいよ。」

「生きずに結構、死んで結構。理屈なんか取っ払う。了解なんか潰すのみ。私は私の世界を創る、私は私を限定しない。してたまるものか、馬鹿はお前だ!」